装光妖精ルクスルナ3話 VS機械人形
優の大切な人、日之宮あさひが変身するソルライトが、また危機的状況に陥りながらも勝利を収めた。
その結果が、優にとっては自分のことのように誇らしかった。
覚悟を決めたあさひは、もうやめてといっても止まってはくれないだろう。
ならば自分も同じ覚悟で戦うだけだ。
いくら痛めつけられても辱められても戦う覚悟をもって。
だから優は、装光妖精ルクスルナは今日も星と月の隠れた夜空の下で戦う。
ライフマテリアの気配を辿って行き着いたのが、今ルクスルナのいる廃工場だった。
そこにあったものを素材にしたのか、今回のライフマテリアは金属の人型だった。
珍しく、シェイの姿は見えない。
「いき……ます!」
ぐっ、と地面を蹴り、光剣を抜刀、間合いを詰めて機械の人形を切り裂く。
その目論見は機械人形に紙一重で交わされた。
ぴっ、ぴっ、ぴっと不気味な電子音が戦いの場に鳴り響く。
「まだっ!」
再び間合いを詰めて抜刀。縦一文字の軌道。躱される。しかし一撃目は想定内。
二撃目、本命の刺突動作。
しかしそれも、あっさりとよけられてしまった。
それどころか機械人形はルクスルナの懐に入り込み、金属のボディブローを放った。
「がはっ!!」
重い拳が腹部にめりこむ。
ルクスルナのくの字に曲がった身体が廃工場の壁に叩きつけられ、クレーターを刻んだ。
「う……うぅ」
壁に叩きつけられたルクスルナの身体がズルリと下に下がった。
あまりにも無防備を晒す妖精を、残虐機械は決して逃さない。
背中から発射された拳ほどしかない小型ドローンがいくつも、ルクスルナの身体にまとわりつく。
ぴとりとくっついたドローンの群れは、ルクスルナのコスチュームの上で爆発した。
「うあああああ!!」
ルクスルナのセーラーコスチュームが、火花と煙をあげて破壊されていく。
さらに間髪入れず第二群の爆弾ドローン群が、ルクスルナの身体にはりつき、自爆する。
「がぁぁぁぁぁ!!」
ルクスルナはドローンの猛攻に雄たけびめいた悲鳴をあげることしかできなかった。
「あっ、ああ……」
そして力を失ったルクスルナの腕が、だらりと垂れた。
力を失った装光妖精に機械人形の魔の手が迫る。
ルクスルナが目を覚ますと、そこにはいくつものモニターやコンソールが配置された一室だった。
自身の身体は鉄のチューブに四肢を飲み込まれ、胸や股間部が露わになった姿だった。
「ここは……」
その疑問に答えるものはなく、代わりに怪しい光を放つバイザーがルクスルナにかけられた。
「なにをっ、あっああああ!?」
バイザーの内側の一面ピンクの画面。それを見ただけで、ルクスルナの身体はビクンと跳ねて絶頂をキメた。
「なに……がっ? がぁぁぁぁぁ!?」
左右の耳から響いてきたのは金属音。その音が頭に響くと同時にルクスルナは再び全身を跳ねさせた。
ピンクの画面も、響く金属音も全て特殊な信号を瞳や耳という器官から脳に送り込み、快楽神経を刺激させるものだった。
それは過程を無視して一瞬で絶頂に至らせるほどに強力なシグナル。
休むことなくそんな悍ましいものを注入され続けるルクスルナは、秒という単位で絶頂を続けた。
さらに機械の動きは進む。
細いチューブがルクスルナの胸元で光のエネルギーを集める青いクリスタルに張り付いたのだ。
ドクンとチューブが脈動した。
「ひゃあああああああああああ!!」
クリスタルを輝かせる光が、チューブに吸われていく。
その度、虚脱感がルクスルナの身体全体を襲った。
「これ、光のエネルギー奪われてぇ、そんらの、らめ、らめぇぇぇぇ!!」
クリスタルに吸着したチューブは装光妖精の力の源、光のエネルギーを吸い上げ奪う代物だ。
さらに虚脱感とともに、ピンクスクリーンや快楽音波とは別の性的快感すら追加された。
「これ、エネルギーとられて、イってる? やめへぇ! エネルギーとって、気持ちよくしないれぇ!!」
ルクスルナの懇願の言葉に機械たちはそれぞれの役割を続けることで”ノー”を突き付ける。
「ふぁぁぁぁぁぁ!! イくの、おさまらないぃぃぃぃ!! みせないで、きかせないで、吸わないれぇぇぇ!!」
瞳に快楽映像を送り続けるピンクスクリーン、鼓膜に響く快楽音波、そしてクリスタルコアにむしゃぶりつくチューブから行われる3点の快楽刺激が、妖精戦士の精神を屈服させていく。
「あぁぁぁぁ!! だすけてぇ、だすげでぇぇ!! だれが、だすけでぇぇ!!」
ついには救いを求める言葉まで吐き出してしまう屈服妖精。
その声に応える者はいない、
ルクスルナは無慈悲な吸収チューブに、ただ時間とともにいたずらにエネルギーを吸われていく。
「ゆるじで、ゆるじでぇぇぇ!!」
許しを請おうと、物言わぬ機械がそれを受け入れることはない。
そして。
「あっあぁぁぁぁぁぁ!!」
ひと際激しい悶絶絶頂とともに、ふっ、とクリスタルは光の輝きを失った。
「そんな……きえちゃった……光が……」
今までいくつもの戦うエネルギーを生み出してくれた”光”という力。
装光妖精の象徴ともいえるそれが空っぽになり、ルクスルナの心を絶望が蝕んだ。
その絶望で、まだルクスルナは気づいていなかった。
第一の処刑装置であるチューブが、乳首と股間の陰核に照準を当てていたことを。
「はっぎゃぁぁあぁぁぁ!!?」
細いチューブから発射された、ピンクの光。それはレーザーという形式で凝縮された快楽そのもの。
高純度の快楽が、敗北妖精の性突起3点に降り注がれた。
「なにごれ、なにごれぇぇぇぇ!! あだまおがじくなるぅぅぅ!! こわれりゅぅぅ! わだじがこわれりゅぅぅぅ!!」
この快楽光線はルクスルナから吸った光のエネルギーを利用していた。
自身のエネルギーを快楽そのものに変換され、ルクスルナはただひたすらにイき狂った。
はげしすぎる悦感は、ルクスルナに絶えずイキ潮と黄金色の小水を湯水のように噴きださせ続けた。
光を失った妖精の地獄は終わらない。
勢いよく回転するドリルが、クリスタルに迫った。
ギュィィィンと音を立てるドリルの先端が、クリスタルに触れる。
「ぎゃあああああああああ!?」
クリスタルが激しく削られ、その痛みがルクスルナにフィードバックされる。
さらにドリルはクリスタルに先端を押し当て続けた。
「これ、クリスタル、壊されてる、わだひっ、イきながらクリスタルこわされりゅううう!!」
クリスタルを破壊される痛みと、絶えず与えられる快感。
その2つがルクスルナの身体と精神を地獄のような業火に叩き落としていた。
「ぎゃあああひあああああ!!」
もはや口端から垂れるのは涎を通り越して泡になっていた。
そしてドリルはクリスタルへの破壊を進め。
ビキビキビキ! パリィィィンン!!
妖精の光、その象徴たるクリスタルは粉々に砕け散った。
「あっ、あぁぁ……」
エネルギーもシンボルさえも失い心身ともに屈した妖精はガクリと頭を垂れた。
光を吸っていたチューブがひと際大きく脈動した。
それは吸収行為ではなかった。むしろ逆。
装光妖精の”光”はこんな細いチューブ程度に納めきれるものではなかったのだ。
逆流した青い光は、砕けたはずのクリスタルをルクスルナの胸元に集めた。
そして、クリスタルは主人に再び力を与える。悪に打ち克つ正義の力を。
「はぁぁぁぁぁ!!」
集まった光がルクスルナを地獄の快楽を与えていた映像機械を、音波機械を、レーザーチューブを破壊した。
四肢を拘束していたチューブにまで光の力は及ぶ。
極限まで高まった光の力は妖精に害為した全てを滅ぼしたのだ。
ルクスルナが気づいた時には廃工場は崩壊していた。
機械人形も拷問機械もなにもかも巻き込んで。
ルクスルナが見上げた空では、星と月が復活の妖精を優しく照らしていた。
妖精の勝利だった。
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