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装光妖精ソルライト&ルクスルナ敗北if1 十字架絶頂宣言ゲーム 妖精処刑

  太陽、星や月などの空の光を奪い、人々に害を為すライフマテリアと呼ばれる怪物たち。  それに対抗する正義の少女戦士・装光妖精。  今日、2人の装光妖精はライフマテリアに敗れた。    小学校の体育館。  ここでは100人もの男性が閉じ込められていた。  出入口となる場所ではコンクリートの人型ライフマテリア、人形兵が彼らを逃げ出さないように見張りをしている。 「はーい、みんな注目ー!」  ざわめく男性たちに、体育館奥の垂れ幕の下がった舞台上から、やけに明るい声が響く。  黒いライフマテリアの少女・シャドウだった。 「あの子見たことある」「ライフマテリアを操ってるやつだ」「装光妖精はどうなったんだ?」  シャドウを見て加速するざわめき。  シャドウはパン、と手をはたき合わせた音で話を切り出す。 「みなさん、この街のヒーロー、装光妖精たちがどうなったか気になるよね? では、今お見せしま~す」  シャドウがぱちんと指を鳴らすと、閉じていた垂れ幕が左右に展開する。  開けた舞台の奥には大仰な十字架が2つ。そこに磔にされている、ボロボロのセーラー服コスチュームを纏った2人の少女がいた。2人は気を失っているようだった。 「ああ! そんな、ソルライトが……」「もう一人の子も装光妖精か……?」  磔にされた少女たちのコスチュームは胸や股間部を含む肌の一部が露出し、ところどころに痛々しい痣などが残っている。  この少女たちこそが、かつてライフマテリアと戦い、そして敗れた装光妖精であり、オレンジ髪のショートヘアがソルライト、黒髪のポニーテールがルクスルナと呼ばれていた。  悪と戦う正義の妖精。その逃れようのない敗北姿。この場にいる人々の絶望を煽るには十分すぎた。 「さて、準備はできた。起きてー!」  シャドウの影が触手の形を成して、2人の装光妖精の割れ目に入り込む。  そして一気に膣奥へと挿入され、勢いよく子宮口を叩いた。 「「ひっぎゅぅぅぅぅぅ!!」」  イキ潮を激しく撒きちらす同時絶頂とともに、2人の妖精の意識は叩き起こされた。 「う……あ……」 「ここ……は……」 「やっほー、ソル、ルナ。ここは学校の体育館。そして、人質解放ゲームの会場だよ」 「……っ、シャドウ!」 「くぅ……」  装光妖精を叩き起こしたシャドウは今度は集められた男性たちの方へ向き直る。 「こんな感じで、よわーい

装光妖精ルクスルナ敗北if2ミストソル

  星や月の光さえ届かぬ闇の空。  そこで悪の怪物・ライフマテリアと戦う正義の戦士・装光妖精ルクスルナは黒いもやと対峙していた。 「なんでしょう、このもや? こっちの攻撃は通らないし、攻撃してくる様子もない……」  本当にこの黒もやは、今はもやでしかなかった。  ルクスルナが武器である光剣で斬りかかってもなにも起きない。 「……!」  まばらに散っていた黒もやが形を変えて、人の姿を形作る。  やがてそれは輪郭をはっきりさせていき、質感さえも人間へと近づいていく。  そうしてできあがった”姿”は、白地に青襟、赤いスカーフのセーラー服コスチュームという、ルクスルナがよく知る姿だった。   「ソル……?」  ルクスルナと同じく装光妖精であり、ルクスルナの本来の姿である望月優の大切な友人、日之宮あさひが変身した姿・ソルライトの姿が視界に映った。  しかしルクスルナは、一瞬で、目の前の存在がソルライトではないとわかった。  その一瞬が、致命的な隙となってしまう。 「きゃあ!」  黒もやからできたソルライトはルクスルナに強烈な足払いをかけて、転倒させる。  さらにそのまま馬乗りの姿勢になって、マウントポジションを作り上げた。 「こんばんは、ルナ。あなたの大好きなソルライトちゃんだよ~」  にっこりと馬鹿にしたような笑顔でソルライトの姿をしたなにかはルクスルナに語り掛ける。 「あなたは、ソルじゃない……!」 「そうだね。あたしはミストソル。まぁいいじゃん。本物か偽物かなんて。大事なのは」 「ぐっ!?」  ミストソルと名乗った黒もやの塊がルクスルナの首を右手で掴み、一気に締め上げる。  ぎりぎりぎりと、本当のソルライトと比べても遜色ないパワーがルクスルナの首を圧迫した。 「ぐ……あああああ!」 「ルナは、あたしにいじめられたいんだよね?」 「ちが……ううう!」 「違くないよ」  ミストソルの空いている左手が、ルクスルナの股間のショーツに忍び込み、中指が割れ目を突いた。 「ぎぅううううう!?」  首を絞められながらの膣内侵入。  反射的にあげる悲鳴すら、首絞めによって絞られていた。 「ほうら、くちゅくちゅー」 「ぎう、あぐぅぅ、ぎあう!」  ミストソルの中指が、ルクスルナの膣内をぐちょぐちょとかき回す。  首絞めで酸欠に近いルクスルナの身体は適度に力が抜けて、快感刺激を万全に受け止め

装光妖精ルクスルナ敗北if1感覚リンク人形

 星や月さえも見えない闇の空。  悪と戦う正義の装光妖精ルクスルナは白い少女シェイと対峙していた。 「シェイ。すぐに終わらせます」 「ふふ。つれないね、ルナ。それに終わっちゃうのはルナの方かも?」  シェイは、懐から人形のようなものを取り出した。  その人形に着せられた衣装はルクスルナのセーラー服コスチュームに酷似していた。 「なんですか、それ?」 「ふふ。こういう感じの」  シェイが人形の股間を指で擦った。すると。 「ふああああ!?」  ルクスルナの方から嬌声が漏れた。 「もうわかった? このルナちゃん人形を責めると、ルナも同じ目に遭っちゃうの」 「そんな変な、ひぅぅぅぅぅ!!」  シェイがまた、人形の股間を擦る。今度は何度も、何度も、激しく擦る。 「はっ、はぅ、ひぅぅ! はひぃぃぃぃぃん!!」  ちょろ、ちょろろろろろ。  ルクスルナの股間から、黄金水が滴り落ちる。  太ももを伝ってぽたぽたと落ちるそれは、人形との感覚リンクでルクスルナの膀胱が陥落したことを示していた。 「ふふ、おまた擦っただけでお漏らししちゃうんだ、ルナ。胸とか、なかとかいじめたらどうなっちゃうのかな?」 「や、やめ……ひふぅぅぅぅ!!」  ぎゅっ、と人形の胸がつままれた。  それだけでルクスルナの全ての行動がキャンセルされ、快感に悶える以外の選択肢を潰される。  ルクスルナは今や、人形を介したシェイの操り玩具だった。 「えい」 「あっぐぅぅぅぅ!!」  シェイの一指し指が、人形の精工に作られた膣内へと侵入する。  さらにほじるような動きの感覚が本体であるルクスルナにも伝播して、かき乱した。 「ひゃめれ、それひゃめぇぇ!! ふああああああ!!」  ビクビクビク!と痙攣して、ついにルクスルナは快感絶頂の前に膝をついた。  それでもなお、シェイのお人形遊びは終わらない。  ごっ、ごっ、ご、と今度は指の動きを激しくする。  子宮口付近を叩くそれは、強い衝撃をルクスルナの膣内に伝えた。 「あぐああああ! がぎゃああああああああ!!」  うずくまり、四つん這いになって暴虐の性感を堪えようとするルクスルナ。  股間から愛液や小水がとめどなく地面に流れ落ち、手の指先はかきむしるように地面を掴んだ。   「あ、そうだ」    なにか思い出したといわんばかりにシェイがルクスルナに近づく。  そしてシェイは快楽を

装光妖精ソルライト敗北if 2VS河童

  最近、池に住んでるという河童が悪さをしているという。  そんな噂を聞きつけて河童を退治しにきた正義戦士・装光妖精ソルライトは今。 「んんぅぅぅ!」 「ひゃははは!! いいぞいいぞその調子」  目隠しをされ、木の間にくくりつけられた瘤付きの縄を、股に挟んで歩かされていた。  そんなゲームを強制しているのは、噂の河童だった。  頭に皿はついているが身体は人間の少女のものに近い。  河童は卑怯にもその場にいた子供たちを人質にとり、瘤縄を渡り切った後に戦って勝てばという条件を提示してきた。  ソルライトはその条件を飲み、今瘤縄というコースラインを股間に挟んでわたり続けている。 「くぅぅ……渡りきって、みんなを、助けないと……! はぁぁうう!!」  河童が時折、瘤の部分とソルライトの股間が重なった時を見計らって縄を持ち上げる。  その度にソルライトの口から甲高い嬌声が漏れだす。 「ソルライト!」「負けないで!」 「みんな……ありがとう! わたしまけにゃああああ!!」  お決まりの言葉が気に食わなかったのか、河童はさらに持ち上げの勢いを増し、より瘤がソルライトに食い込んだ。  それでもソルライトは子供たちを助けるため、前に進む。  そして、ようやく、端に辿り着いた。 「お疲れさん。じゃあ、戦ってあげるよ」 「はぁ……はぁ……勝てばみんなを解放して……」 「勝てればね」  河童によって目隠しや瘤縄が外される。  そしてソルライトと河童は戦うために向かいあった。    闘いが始まってしばらくの沈黙。  先に仕掛けたのは河童だった。 「そぉら!」 「くぅ!」  拳の攻撃。それは後方に跳んだソルライトによって躱される。  しかし河童の狙いはそこではなかった。  さらに踏み込み、剛脚が、ソルライトの股間にめりこんだ。 「あがああああああ!?」  金的を食らって股間を抑えるソルライト。  そんな隙だらけの動作を晒したソルライトを、河童がタックルで押し倒した。 「あぐ!!」  さらに間髪入れずに河童がソルライトの足首を掴み、その間に自分の足を入れる。  そして、ソルライトの股間に自分の足先をあてがい、振動させた。 「ふああああ!?」  いわゆる電気あんまと呼ばれる代物。  激しい振動によって与えられる激感はシンプルに効果的だった。 「そんな、ソルライト」「ソルライト、負けちゃうの……?」

装光妖精ソルライト敗北if1 スライム

  太陽の光なき闇の空の下。  悪と戦う正義の戦士・装光妖精ソルライトはスライムにまとわりつかれていた。 「くぅぅぅ! 動けない……!」  セーラー服コスチュームの少女は仰向けの姿勢でスライムに全身を覆われて身体の自由を奪われていた。  自慢の拳も、流動体のスライムの中ではまともに振るうことができない。  しゅわしゅわしゅわ……。 「はひゃああああああ!?」  スライムの中で、炭酸の泡が生成される。  それはソルライトのコスチュームを溶かして、乳首と陰核、敏感な突起を優しく刺激した。 「また、こんな、ひぅぅぅぅぅ!!」  泡はよりはじける範囲を狭めて、突起の先端への集中を強めていく。  それに伴ってソルライトへの刺激も高まり、性感のボルテージも上がっていった。  ぱちぱちと刺すような刺激が性の突起を刺激するたび、ソルライトはビクビクと痙攣した。 「ひゃうううううう!! 泡だけなのに、きひゃううう! くりゅ、いっひゃううううううう!!」  囚われの妖精少女は、スライムの泡だけで一度目の絶頂を迎えた。 「はぁ……はぁ……きゃひぃぃぃぃぃ!?」  ぎゅっ、とスライムが陰核と乳首をつまみあげる。  ひんやりとした身体に絞られて、未だ絶頂の余韻冷めやらぬソルライトの口から嬌声が漏れ出た。  スライムは続けて、リズミカルにつまんでは離れ、つまんでは離れ。ソルライトの3点突起をしごきあげて侵略していく。  その度ソルライトから小刻みな嬌声が漏れた。 「はひ、はひ、はひぃぃぃぃぃん!!」  二度目の絶頂。  さらにスライムは責め方を変えていく。  狙いは乙女の奥、ソルライトの膣内だ。  流動体の身体はあっさりと割れ目の奥へと入り込み、自身を妖精を責めるのに最適な形状へと変えていく。  ソルライト用に作られたスライム棒の形が整えられ、抽挿が開始された。 「ひぐぅぅぅぅ!! だめ、だめだめだめぇ!! わたひのおく、かきまぜちゃ、らめぇ!」  ソルライトの強制には聞く耳持たずスライム肉棒は徐々にストロークを強めていく。 「かひぃぃぃぃぃ!! はげしっ、ひぐっ、ふぎっ、ひぎあああああ!!」  さらにに強く。さらに激しく。 「ひぎぃぃぃぃぃ! ぎっあああああああ!! やめでぇ!! ぬいでぇ!!」  子宮口をノックするスライムの前後運動はやがて、暴力的とまでいえる速度になった。 「こわれりゅが

装光妖精ルクスルナ最終話 シェイ(空間収束)

  氷漬けとなったルクスルナとともにシェイが現れた空間。  そこは全てが闇だった。  視界の一部が闇なのではない。本当に闇しかないのだ。  そこでシェイは不機嫌そうに顔をしかめた。 「シャドウと、あの女のにおいがする……」  ここは、別のライフマテリアと装光妖精が戦っていた場所。  この世のものではない場所。  もっとも、シェイにとってそんな理屈はどうでもよかった。 「ルナ」  少女は自分の持つ人形で遊びたいので。誰にも邪魔されず、ずっとずっと。  シェイが炎を出して、ルナの氷の一部を溶かした。  クリトリスや割れ目が剥き出しの股間部分、乳首が露わになった胸。  そして、愛おしい顔。 「ひ……ああ……」  快感火炙りのショックが抜けていないのか、ルクスルナは舌を突き出したまま呻きを上げるだけ。   「ふふ。起きて」  シェイはルクスルナのだらしなく伸びた舌に、自分の舌を重ねた。  上部をこすり押しつぶす。ざらざらとした舌が、ルクスルナの桃色の舌を撫でる。  次第に2つの舌は唾液という糸で結ばれていく。  そしてシェイはルクスルナの舌裏に、自分の舌で目覚めのキスをした。 「はぅぅぅぅん!?」  びくり、とルクスルナが震えた。  腰を抜かすほどの衝撃で、逆にルクスルナの意識は目覚めたのだ。 「く……シェイ……!」 「おはよう、ルナ。お寝坊さん」  いくらルクスルナが暴れようとしても、一部を残して氷漬けにされた身体は動かない。  シェイがルクスルナを起こしたのは、ただ彼女の嬌声を聞くためだけ。  それがシェイの心を満たすのだから。  ぽう、とシェイの指先でピンク色の球ができる。大きさはパチンコ玉ほどのサイズしかない。 「さっきの、炎……?」  ルクスルナがゴクリと唾を飲んだ。  快楽神経を焼き焦がす炎。さきほどはそれで敗北失神絶頂まで追い詰められたのだ。  また恐怖がルクスルナの身体をかけめぐる。  しかしシェイはルクスルナの言葉を否定した。 「ううん、あんなおもちゃより、もっと激しくて、気持ちいいもの」  信じられない言葉だった。  ただでさえルクスルナが耐えられなかった快楽炎を、玩具呼ばわりするほど激しいという言葉。  ハッタリには思えなかった。  だから、ガチガチとルクスルナの歯が鳴った。 「今、教えてあげるね?」 「や、やめ……」  ピンクの球が、ルクスルナの左の

装光妖精ルクスルナ4話 氷炎のシェイ

 望月優は今日キスをした。誰と? 日之宮あさひとだ。 何度も何度もその光景が脳内でリピートされる。 それほどまでに望月優によって、大切な想い人からの口づけは意味を持つ行為だった。 「夢……じゃないですね」  優は古典的に自分の頬を引っ張ってみる。ちゃんと痛い。 「私は、あさひと……」  しかも、優の方からでなく、あさひの方からの口づけだ。これはもしかしてもしかするんじゃないか。  浮かれる優に、水が差した。 「……」  静かな怒りを込めて優は唱える。 「装光」  望月優という普通の少女から、悪を斬る正義の戦士・装光妖精ルクスルナへと変わるために。  そして光の粒子が衣装に変わったセーラー服コスチュームを纏い、望月優、装光妖精ルクスルナは邪悪な敵・ライフマテリアへと向かった。 「シェイ。私、結構いい気分だったんですけど」 「……」  星も、月さえも見えない夜の公園。  いつも通りにライフマテリアの白い少女・シェイがいた。  普段と変わっていることは、彼女が使役するような他のライフマテリアの姿が見当たらないこと。 「ルナ、他の女のにおいがする」 「えっ……」  普段は抑揚の少ないシェイの声には、かすかに怒りが混じっているように思えた。  そしてシェイは、怒りのままに叫んだ。 「ルナはシェイのものなの!」 「っ!?」  シェイが叫ぶと同時に、闇の空に氷の塊が浮かぶ。それはターゲットをルクスルナに定め、急速な落下を始めた。 「くぅっ!」  ルクスルナは腰の鞘にある柄を引き抜いて抜刀。その勢いのままに青白い光の剣で氷塊を裂いた。 「散って!」 「なっ!?」  斬られた氷塊が雪となって降り注ぐ。  その雪は、ルクスルナにも、シェイにも平等に降り注いだ。 「集まって!」 「うぁっ!?」  シェイの叫びに呼応して、雪は再び氷を形づくる。  そしてその氷塊はルクスルナを封じ込める檻と化した。 「うご……けない……」 「動かなくていいの。ルナはシェイのお人形さんなの」 「なにを勝手に……」  氷で状態を固められたルクスルナに、ゆっくりとシェイが歩む。  シェイはその際に、手のひらの上で炎を宿した。 (炎?)  氷の攻撃に、氷を溶かしそうな炎という組み合わせ。  相性が悪いようにルクスルナは思った。 「ルナ、喘いで」  シェイは宿した炎を、ルクスルナの胸、乳首の部分に押し当てた。 「ひゃ

装光妖精ルクスルナ3話 VS機械人形

  優の大切な人、日之宮あさひが変身するソルライトが、また危機的状況に陥りながらも勝利を収めた。  その結果が、優にとっては自分のことのように誇らしかった。  覚悟を決めたあさひは、もうやめてといっても止まってはくれないだろう。  ならば自分も同じ覚悟で戦うだけだ。  いくら痛めつけられても辱められても戦う覚悟をもって。  だから優は、装光妖精ルクスルナは今日も星と月の隠れた夜空の下で戦う。  ライフマテリアの気配を辿って行き着いたのが、今ルクスルナのいる廃工場だった。  そこにあったものを素材にしたのか、今回のライフマテリアは金属の人型だった。  珍しく、シェイの姿は見えない。 「いき……ます!」  ぐっ、と地面を蹴り、光剣を抜刀、間合いを詰めて機械の人形を切り裂く。  その目論見は機械人形に紙一重で交わされた。  ぴっ、ぴっ、ぴっと不気味な電子音が戦いの場に鳴り響く。 「まだっ!」  再び間合いを詰めて抜刀。縦一文字の軌道。躱される。しかし一撃目は想定内。  二撃目、本命の刺突動作。  しかしそれも、あっさりとよけられてしまった。  それどころか機械人形はルクスルナの懐に入り込み、金属のボディブローを放った。 「がはっ!!」  重い拳が腹部にめりこむ。  ルクスルナのくの字に曲がった身体が廃工場の壁に叩きつけられ、クレーターを刻んだ。 「う……うぅ」  壁に叩きつけられたルクスルナの身体がズルリと下に下がった。  あまりにも無防備を晒す妖精を、残虐機械は決して逃さない。  背中から発射された拳ほどしかない小型ドローンがいくつも、ルクスルナの身体にまとわりつく。  ぴとりとくっついたドローンの群れは、ルクスルナのコスチュームの上で爆発した。 「うあああああ!!」  ルクスルナのセーラーコスチュームが、火花と煙をあげて破壊されていく。  さらに間髪入れず第二群の爆弾ドローン群が、ルクスルナの身体にはりつき、自爆する。 「がぁぁぁぁぁ!!」  ルクスルナはドローンの猛攻に雄たけびめいた悲鳴をあげることしかできなかった。 「あっ、ああ……」  そして力を失ったルクスルナの腕が、だらりと垂れた。  力を失った装光妖精に機械人形の魔の手が迫る。  ルクスルナが目を覚ますと、そこにはいくつものモニターやコンソールが配置された一室だった。  自身の身体は鉄のチューブに四肢を飲み

装光妖精ルクスルナ2話 屋敷の操り糸

  朝に、優の大切な想い人・日之宮あさひが変身する装光妖精ソルライトとライフマテリアの戦闘があった。  ソルライトは身体を苛め抜かれ、危機的状況に陥ったものの、駆け付けた優を見て力を振り絞り勝利を収めた。 「はぁぁぁ」  優は、机で頭を抱えていた。  とっさに飛び出したものの、優は月が出ていない間は変身ができない。  結果的にはソルライトの覚醒を促したものの、軽率だったのではないかと反省していた。 「……!」  気配が優を叩いた。邪悪な敵・ライフマテリアが出現したのだ。  反省会もさせてくれないのかと、優は少し苛立ちつつも窓を開けて唱えた。 「装光」  そのワードとともに優はライフマテリアを討つ戦士、装光妖精ルクスルナに変身する。  そして、ルクスルナは邪悪の気配へ向かい、夜を駆けた。 「ここは、お屋敷?」  ルクスルナがたどり着いたのは山奥にある、もう誰もすんでいない廃屋敷だった。  作りは立派で、天井は見上げるほど遥か上。  ギギィと、入り口の扉が誰の力を受けるでもなく開いた。  あけ放たれた門はルクスルナを誘っているようでもあった。  お屋敷の内装は左右にらせん状になった階段、奥に左右で直角にわかれた階段があり、天井には灯りのつかなくなったシャンデリアが垂れ下がっている。屋敷の広間や通路にはいくつかの芸術品がおかれていた。  中央には、白いライフマテリアの少女・シェイがいた。 「こんばんは、ルナ。遊ぼ」 「そんな暇はないです。すぐ終わらせます」 「でも、ルナがこの遊びに勝たないと、月も星も帰ってこないよ?」 「……その遊びというのは?」 「ものわかりのいいルナ、好き。このお屋敷のどこかにライフマテリアのお友達がいるから探してみて」 「結局、いつも通りってことですね」 「そうかもね」  はぁ、と優がため息をついて、隠れたライフマテリアを探すかくれんぼが始まった。 (どこに……)  もわもわもわ。  ルクスルナが隠れている敵を探し始めると、怪しい薄い紫色の煙があたりにたちこめはじめた。 「これは……!?」 「タイムリミットだよ。その煙は女の子をだんだん気持ちよくするの。でも、吸いすぎちゃうと気持ちよすぎて動けなくなっちゃう」 「あなたたちは、そういうのばっかりです」  ルクスルナはひとまず煙は気にせずかくれんぼの鬼を続ける。  手始めに、青い光放つ剣で、一番近くに

装光妖精ルクスルナ1話 VSプラント

  優の住む街には装光妖精が2人いる。  1人はもちろん、装光妖精ルクスルナこと望月優だ。  もう1人は装光妖精ソルライト。正体は優の友達でクラスメイトでもある日之宮あさひだ。  なぜ同じ地域に2人いるのか。それはライフマテリアが昼夜問わず現れるから。  ソルライトが昼担当ならルクスルナは夜担当というわけだ。   「……」  優は勉強机でノートを広げ、授業の復習をしていた。  夜の戦いに赴く関係で昼間の学校は眠くなりがちだった。敵・ライフマテリアへの警戒も兼ねて遅れは夜に取り戻しているのだ。  ライフマテリアが来てもすぐ動けるように、学校指定の黒いセーラー服も着ている。  もくもくと勉強する優の表情と口は静かなものの、彼女の部屋の模様はうるさかった。  なかばアイドルめいた人気のあるソルライトのポスター、フィギュアなど、装光妖精ソルライトのグッズが見渡す限りに広がる。  ただ、優がソルライトのグッズを集めているのは”ソルライト”という姿が好きだからではない。  優は日之宮あさひというクラスメイトが好きなのだ。あさひの一面だから、ソルライトも好きなのだ。  あさひは無表情でわかりにくいと言われた自分の表情を読み取って、気にかけてくれる。それが嬉しかった。  少なくとも優にとって、日之宮あさひが1番好きな人なのだ。  だから、あさひの日常を守りたい。  正義感というものはあまり持たない優が装光妖精として戦うのはほとんどそんな理由だった。  ちらりと、机の上に飾ってある写真立てを見た、その写真には優とあさひが一緒に写っている。 「……!」  気配が優を叩いた。  それはライフマテリアの邪悪な気配。  優が窓を開けると夜の空は星々の輝きを失い暗黒に充ちていた。  自分と友達の、あさひの住む街の平和を脅かすものが現れたのなら、装光妖精は戦わなければいけない。  だから優はこう唱えた。 「装光」  そのワードとともに優が来ていたセーラー服が水色の光の粒子へと変化する。  さらに粒子が衣装を形作る。  黒いショーツが乙女のデルタゾーンを覆い隠した。網目模様のインナースーツがヘソ下と肩までを覆う。  網目模様のグローブの上には忍者装束を思わせる手甲。足に現れる足袋も同様、忍者装束を連想させた。  プリーツスカートが茶色の革のベルトでしっかり固定され、さらにベルトにも愛用の光剣を納め